蓄電池を非常用の停電対策として止むを得ず導入しなければならない場合を除けば、できるだけ経済的になるように蓄電池を購入したいと考えるのが普通です。
もっとも経済的にプラスになるのは、深夜電力料金で蓄電池を充電して、昼間の電気はその蓄電池に蓄えた電気を使い、太陽光発電装置で発電した電気を全て売電することです。
この時、組み合わせで利用する蓄電池によっては売電するときにダブル発電となって売電単価が下がることがあるので、ダブル発電にならない蓄電池を選ぶことです。
昼間に使用する電気料金は約30円と高く、深夜電力は9円と安価なため深夜に蓄電池を充電して、昼間に使用する電気はこれでまかなうことで、差額の21円×昼間の使用ワット数、及び38円×太陽光発電ワット数が太陽光発電も蓄電池も導入していない場合に対するプラスの収益になります。
一方、太陽光発電装置のみを導入している場合、蓄電池を導入している場合と比較して、38円×昼間の使用ワット数分が売電収入から少なくなります。一方、蓄電していると、昼間の使用ワット数は夜間の電気料金の9円がかかりますが、全て売電できるので、昼間の使用ワット数×(38円―9円)がプラスの収益になります。
計算上は、昼間の使用電力量が大きくて太陽光発電の発電量が多いほど収益は増加することになります。
但し、厳密な損益計算には、設備の償却費、補助金などを考慮する必要があります。
また、金額に現れない蓄電池を導入することで、非常時の停電対策になることを厳密に金額換算することが必要になります。
蓄電池によっては、太陽光発電を行っていると、蓄電池に蓄えられた電気が利用できない仕様の蓄電池があります。
これでは、夜間の9円という低価格な深夜電力が利用できません。
また、蓄電池によっては上記のような使いかたを行うとダブル発電の適用になる蓄電池があります。これでは、38円の売電価格が適用されないでダブル発電の場合の売電価格31円が適用されることになり、収益が2割近くダウンすることになります。